ここでは、今までに述べていない種類のコードについて補足的に述べていきます。
あまり見かけない珍しいコードについては、初心者の方は現段階では少し頭に留めておく程度にして、アドリブが上達してから使い方を学ぶと良いでしょう。
【○dimコード】
ディミニッシュコードでは大きく分けて2種類のスケールがあります。
①ホールハーフディミニッシュスケール
全てのディミニッシュコードで、ルートから全半全半全半、、、のインターバルのスケールを使います。 これをホールハーフディミニッシュスケールといいます。
(Cホールハーフディミニッシュスケールはその対称性により、Eb,F#,Aホールハーフディミニッシュスケールでもあります)
②最近のディミニッシュ的スケール
昔はホールハーフディミニッシュスケールが一般的でしたが、最近では解決する先(前後)のコードとの組み合わせによる音の並びを使うときれい、、、とNY近郊の学校では教えるようになりましたので、それをご紹介します。
各度数で異なるスケールになり、全てトーナリティー、、この場合はCのキーで書きますので、Cを中心に考えたスケールを考えて使います。
【○7susコード】
ドミナントセブンスSusコードでは、ミクソリディアンをつかいます。
また、アボイドであったナチュラル11(4)の音がコードトーンになるので、アボイドはなくなり、3度の音が不安定に響くので注意が必要です。
【○mmaj7コード】
マイナーメジャーセブンスコードは、メロディックマイナーを使うのが一般的です。
メロディックマイナーについては、第25章で説明しました。
【○maj7#5コード】
メジャーセブンスシャープファイブコードは、かなり近代になってから使われるようになったコードで、いわゆるスタンダードではあまり見かけないコードです。
リディアンオーギュメントというスケールを使うのが一般的です。
リディアンオーギュメント = メジャースケール #4 #5
と覚えましょう。
Cmaj7#5を例に挙げてみます。
【○maj7b5コード】
このメジャーセブンスフラットファイブコードも、かなり近代になってから使われるようになったコードで、いわゆるスタンダードではあまり見かけないコードです。
先のリディアンオーギュメントあるいは、リディアンが合うでしょう。
【○7#5コード】
フラット系ナチュラル系に分けて考える必要があります。
①ナチュラル系
ナチュラル系で#5を含むスケールは”ホールトーン”のみですから、ホールトーンが選択肢となります。
②フラット系
フラット系の場合、#5=b13 と考えても差支えないので(厳密には意味は異なります)、b13を含む、”Mixb2b6”か”オルタード”がよいでしょう。
【○7b5コード】
フラット系ナチュラル系に分けて考える必要があります。
①ナチュラル系
b5 = #11 と考えると、#11を含むスケールはナチュラル系では、”リディアンドミナント”か”ホールト-ン”になります。
②フラット系
b5 = #11 と考えると、#11を含むスケールはフラット系では、”ハーフホールディミニッシュ(コンディミ)”か”オルタード”になります。
【○m7b5(ナチュラル9th)コード】
○m7b5では通常ロクリアンを使いますが、80年代辺りからロクリアンナチュラル9thというものが、使われ始めました。
スケールとしては、2番目の音が半音上がって、ナチュラル9thになり、アボイドではなくなりテンションになります。